公園にある大きな遊具を見ると、子供はもちろん大人でさえ近づいて登ってみたい、中に入ってみたいと感じさせるものがあります。そのような見る人の心を動かし、近所の人も、初めて訪れた人も自然と集まり滞在したくなる遊具のような建築つくり、この場所が島の中の新しいランドマークとなります。公園で休憩をしたり、遊んだり、お昼を食べるように、大きな軒の下で島のゆっくりとした時間を眺め、木漏れ日の変化を楽しむ場所にしたいと考えました。
敷地は島の結節点にあり、住人も観光客も必ず通る島の玄関と言える場所です。朝の散歩や、仕事の行き帰り、昼休憩、釣りやBBQの途中に訪れる場所だからこそ、公園のように多様で気ままな行動ができる空間にしたいと考えました。広場と建築が分かれて存在するではなく、敷地全体に基礎/木柱が散在し、低い架構の上を植物が生い茂り、空間に木漏れ日が入ることでブドウ畑のような見え隠れする場所にします。柱や植物により見え隠れする場所で、室内/室外も利用して人が集まったり離れたりしながら心地よく滞在できる場所となります。